サクラン®(スイゼンジノリ多糖体)

■サクラン®は2006 年6月にスイゼンジノリ(学名:Aphanothece sacrum) から、北陸先端科学技術大学院大学の岡島麻衣子博士によって発見されました。

■スイゼンジノリは日本固有種の淡水藍藻で、この単細胞は細胞外マトリックスに 寒天状物質のバリアを分泌しています。寒天状物質は多くの硫酸基・カルポキシル基・アミノ基を持つ両性電解質の多糖類で構成されています。

■通常の藍藻がつくる多糖類は5種類程度の単糖構造ですが、スイゼンジノリの場合はグルコース・ガラクトース・マンノー ス・ラムノース・フコース等の中性糖が約 80%、グルクッロン酸やガラクッロン酸等の酸性糖が約 10%の11種類以上の単糖から構成されています。このような巨大な多糖類は自然界では極めてまれで非常に複雑な構造を有しています。
■それらの多糖類の中に現在までに存在が報告されていない新規単糖である硫酸化ムラミン酸が含まれることが判明し、新規物質としてこの多糖類を学名Aphanothece sacrum 由来であることからサクラン®と命名しました。

■サクラン®は原核生物由来であるにもかかわらず動物がつくるグリコサミノグリカンのような官能基を持つことが赤外線分光法で確認されています。また、抽出されたサクラン®にはペプチド成分・タンパク質• DNA・色素等の不純 物は含まれていません。

■サクラン®はその巨大でユニークな分子構造から網目の様に広がった構造を とるため、皮膚の上でナノレベルの緻密なネットワークを構築します。

①皮膜形成能

サクラン®は皮膚上において他の高分子と比較して極め て緻密な皮膜を形成します。またその高分子多糖体のストレッチポリマーによる皮膜は極めて良好な弾力性を持っています。そのためサクラン®は、即効性と持続性を併せ持つ皮膚ヘのハリ感を付与することができます。

②高保水性

サクラン®は乾燥重量あたり約6000倍の保水性があり ます。さらに特異的なのは塩水下においてもそれを維持 していることです。塩水(生理食塩水)の場合、一般的な 高分子多糖類は純水に比ぺ約20%の保水性に減少して しまいますが、サクラン®は40%に留まり依然2000倍の保水性を維持しています。

③高保湿性

サクラン®の水溶液は生理食塩水(NaCl 0.9%)を加えた場合、高分子と強く相互作用している不凍水を多く含むことから、高保湿性を持つことがわかります。

④高粘性

サクラン®の水溶液はチキソトロピー性を持ちます。

⑤生理活性

サクラン®は構成単糖中に硫酸基を10%近く有するため抗炎症作用等の生理活性が期待できます。